良い感じの曲を作るには?楽曲制作上達のための練習法

DTM

こんにちは!みつたねと申します。

作曲をはじめて8年、DTM歴5年、ボカロP歴3年半くらい経って、上手くなるための練習法や考え方がある程度掴めたので一旦書き残しておこうと思います。

内容の難しさ的には中級者向けかなという憶測です。

 

この記事タイトルに興味を引かれたあなたは、恐らく既に曲作りにチャレンジしているが、曲のクオリティ、音の迫力、オリジナリティに関する悩みを抱えているという人じゃないでしょうか?

でも、曲を作ったことがない人でもある程度は楽しめる内容になると思います。

 

また、書いてあることはほぼ全て持論なので合うかどうかは人によると思います。

私もまだまだ成長過程ですが、1人でも参考になった!という人がいれば嬉しいです。

 

良い曲だと感じるには?

解説するのは「良い感じの曲」を目指すための考え方なのですが、ちょっと雑過ぎるのでこの記事での定義を前置きします。

「良い感じの曲」とは、メロディーやコード(和音)進行、アレンジなど音楽的・楽理的に破綻がない、かつ音質や音のクオリティが高くバランスが整っていて聞きやすい曲です。

もっと簡単に言えば市販の曲、メジャー(有名)な曲、いかにもプロが手がけたっぽい品質の曲、です。

それに追いつくことを一旦目標とします。

 

 

楽曲制作には作曲・編曲・ミックスといくつか工程がありますが、「良い感じの曲」を作る上では重要度は全部同じくらいだと個人的には考えています。

ある楽曲について3つの項目に100点満点で点数をつけた時に、同じ合計点でも

作曲:40
編曲:80
ミックス:30
合計:150

みたいな感じで1つが突出しているより

作曲:50
編曲:50
ミックス:50
合計:150

みたいにバランスが良い方が「良い曲」と感じやすいのではないか、という持論です。

これは流石に極端かもしれませんが。

 

ですが、ボカロ系投稿祭などネット上で様々な曲を聞いてきて感じたのは、上記の工程で後半に行くほど意識していそうな人が減る傾向があるということです。

具体的には、この曲メロディーは良いけど音量バランスが微妙だなとか、ギター・ピアノ・ベース・ドラムがあって編曲までやってるけど音質がイマイチだな、とか感じることがありました。

逆に音質やミックスがめっちゃ良いのにメロディーが微妙と感じた曲もありますが、傾向としては少ないかなと思います。

 

なので、人によってメロディー作りが得意とか、ギターの音作りが得意とか、違いはあると思いますが、得意以外の要素をバランス良く向上させると結構な伸び代になると思います。

私も最初はミックスが全然できず、現在のレベルに成長するまで結構時間がかかりました。

 

ちなみに、補足として私のスタンスを明言しておきたいのですが、音楽の価値に優劣はないと考えています。

チャートのランキングとか再生回数とか、商業的な売り上げの差は一旦置いといて。

特定の楽曲やジャンルが他のものより価値があるとか、優れているとか、そういった差は存在しないはずです。

どれも違ってみんな良い。

 

ただし、巧拙の概念は間違いなくあると思います。

どっちのメロディーがよりキャッチーで印象に残るかとか、プロの楽器奏者が演奏した音と初心者が演奏した音とか、流石に上手い下手の差は存在します。

あと他にあるとすれば好みの違いだけです。

 

巧拙の差に関しては頑張ればある程度埋められます。

曲作りは、やったことないし想像付かない人からはセンスとか才能とか言われがちですが、必ずしもそうとは思いません。

個人的に、いわゆる才能的な部分は2〜3割くらいで、残りは努力と練習で割と何とかなると思っています。

例えばスポーツで、野球だったら素振りをしまくるとか、サッカーなら90分走れるようにトレーニングするとかと同じで、曲作りも練習をしまくることで上手くなっていくものです。

 

3つの曲作り上達法

で、肝心の練習の内容についてですが、主に重要なものが3つあると考えます。

1.観察力・審美眼の強化
2.既存曲の耳コピ
3.要素の組み合わせ

順番に解説していきます。

 

観察力・審美眼の強化

「観察」、「眼」という言葉が入りましたが、音楽なので視覚ではなく聴覚についての話です。

聴覚ってことは、正確に言うと「聴察耳」なんでしょうか?

…?

観察眼とは、既存の楽曲を聞いた時に、それを構成する要素を分析する能力を指します。

要素はマクロなものからミクロなものまで様々ですが、例えばどんな楽器編成か、どんな音色が取り入れられているか、コード(和音)は複雑かシンプルか、テンポや楽曲のジャンルは何か、歌のキーは高めか低めか、スケール感は壮大かミニマルか、元気かチルか、音像が近いか遠いか、狭いか広いか、などです。

 

まず初心者は最低限、曲を聞いて鳴っている音色が何の楽器の音か、その次にどんな特徴かを言えるようにしましょう。

ちょっと細かくて難しい話かもしれませんが、曲にギターが入っていたとして、ギターだ!というだけではなく、鉄弦ギターなのか?ナイロン弦ギターなのか?エレキギターなのか?

歪んだエレキギターだとして、歪みの種類はオーバードライブか?ディストーションか?アコギだとして、指で弾いているのか?ピックを使って弾いているのか?など…

楽器一つを例に挙げても、無数に要素の選択肢があり、それが最終的な音の印象としてリスナーの耳に届きます。

 

つまり、この楽曲分析で音色一つ一つに対する解像度・精度が高いほど、後々「こういう雰囲気の曲を作りたい!」と思った時に自在にコントロールしやすくなるわけです。

 

既存曲の耳コピ

観察して、要素に分解して分析するのが大事というのは分かったと思いますが、正直最初は無理だと思います。

何故なら、知らない要素や概念はそもそも知覚・認識することができないからです。

 

そこで役立つのが、この耳コピ練習法です。

まず一旦、皆さん各々の好きな曲や真似したい曲を用意してもらって、その曲のイントロ部分とかサビの部分とか短めのワンフレーズだけとか、何でも良いのでその曲そっくりな音源を自分で作ってみましょう。

バンドサウンドの曲なら、楽器編成やギターの定位(右から聞こえる、左から聞こえる等)、音量バランス、各パートのフレーズまで完コピしてください。

ここで重要なのは、とにかく原曲とそっくり聞き間違える限界レベルまで似せようと頑張ることです。

これは仮にという話ですが、もしYouTubeにアップロードしたとしてAIに著作権異議申し立てされたとか、本家の音源そのままアップロードしただろ、と言われたら褒め言葉になるくらいの感じで。

 

予言ですが、この耳コピ練習法を実践する過程であなたは壁にぶち当たるでしょう。

曲で聞こえるフレーズや音量バランスを忠実に再現したはずなのに、なんか原曲と違うという壁です。

その段階まで来て、それ以上に原曲に似せるためには恐らく、音作りかミックスか編曲のどれかを工夫する必要があります。

 

パッと聞いただけじゃ知覚できないが、実はアレンジャーやエンジニア等の工夫とアイデアによってより音がカッコよく聞こえるように加工されているとか、聞きやすくなるようなテクニックが用いられているということです。

ここから逆算的に、音作りのやり方やEQとコンプレッサーの使い方などを勉強していくのが効率的かもしれません。

もし分からない言葉や概念が出てきたら、大変ですが地道に調べましょう。

 

既存曲を聞いた際に、ドラムは結構コンプが掛かってるな、歪んでるなとか、ギターはこういう音作りをしてこういうエフェクトを掛けたらこんな音になるだろう、と予測を立てられるレベルにまでなれば、個人的にはかなり上級者だと思います。

 

要素の組み合わせ

オリジナリティとは、どんな要素同士を掛け合わせるか、どんな音色を使用するかなど、その選択の際の判断や美学、センスに現れるものだと考えています。

今までの既存曲にはない、珍しい要素の組み合わせ方であればあるほど、新しいジャンルの創始者になれる可能性が高まります。

例えばジャズとテクノとか、ロックとヒップホップとか、合唱曲とシューゲイザーとかですね。

どんな要素の組み合わせの相性が良いかは、地道に試行錯誤していくしかないと思います。

 

いざ試行錯誤していこう、って時に目安になるのがリファレンスの活用です。

皆さんは曲作りやDTMのことを調べていてリファレンスという単語を目にしたことはあるでしょうか?

これは一言で言うと参考資料を指す言葉で、制作の際に参考にする既存楽曲のことです。

絵を描く人ならイメージしやすいと思いますが、町の風景とか複雑な手のポーズを描く際には何も見ずに想像だけで描くには難しいので、大体は参考にする写真や画像を用意するでしょう。

 

音楽の場合は、要素の組み合わせ方、ジャンルや曲調、ミックスの際の音量バランスや音像の雰囲気を決めるためにリファレンスを活用するという感じです。

※主要なメロディーの部分を丸々マネするのだけはやめましょう。程度によっては著作権侵害になる可能性があります。

 

参考楽曲が1曲だけだと血が濃いものが出来上がる(要するにパクリと呼ばれる状態に近づく)けれど、大体3曲くらい用意して、それぞれからちょっとずつ参考にするくらいが理想です。

この曲の要素と、別の曲のあの要素を合体させて曲を作ろう、という発想には既にオリジナリティが宿っています

 

また、リファレンスを用意するメリットがもう1つあります。

曲作りは終わりがなく無限に突き詰める余地があるように感じられ、自分が今作っているものがこれで良いのかと不安になることがあると思います。

そうなった際、逆に言えば、今自分が作っているものと似たような作品が世の中にあるか、という観点を持つことで、一つ区切りのための目安にすることができます。

 

要するに、スキルを高める上で、観察や耳コピのために既存曲を研究するのですが、結局オリジナルのものを作る際にも相変わらず既存曲を研究するのが大事です。

 

終わりに

いかがだったでしょうか。

書き方が抽象的で正直ピンと来ない、という方もいらっしゃると思います。申し訳ないです。

 

作曲家や編曲家は、天才的な閃きによって虚無からオリジナルのものを生み出している訳ではなく、これまでに説明してきたことの延長線上で作品を作っています。

曲作りは、観察とコピーによって自分のモノにした手法や手癖などの要素を、作りたい方向性に応じて組み合わせて構築していく、という感覚です。

そのため、オリジナリティやクオリティ、自身の引き出しについて悩んでいる方はこの記事で述べたインプットとアウトプットの実践を積み重ねていけば、何か掴めるかもしれません。

 

皆さんが上達する過程を楽しみながら、曲作りを続けられるよう願っております。

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