動画撮影をするときのポイント

動画撮影をするときのポイント

オーケストラやオペラのコンサート、軽音バンドのライブコンサート等幅広く動画撮影した経験があるので、今回は音楽系の出し物を撮影するときのポイントをいくつか紹介しようと思う。

特に一度しかチャンスがない大切なイベントを記録するためにも、色々なことを予め想定して臨むようにしよう。

必要な機材や道具は揃っているか

大前提として、カメラやバッテリー、三脚、動画を記録するための記憶媒体等撮影をするために必要不可欠なものは絶対に忘れてきてはならない。

機材を運ぶための専用のバッグを用意したり、SDカードは必ず同じ場所にしまったりして、物を失くすような初歩的なミスは減らせるようにすると良い。

撮影する状況にもよるが、上記のもの以外に持っておくと便利なものがいくつかある。三脚を載せて移動するためのキャスターやカメラを手入れする道具、イヤホン、バッテリーやSDカードの予備等だ。

キャスターを持っていると撮影をしながらでもスムーズに横移動ができるようになる。また、三脚を直接持って移動するよりも、三脚が地面と接触した際のノイズが若干減るというメリットもある。

イヤホンはカメラに繋ぐことで、カメラが録音している音声をリアルタイムでモニタリングすることができるようになるため、音楽系イベントの撮影にはとりわけ役に立つアイテムである。

中々注意が回らないのが、自身の服装である。着ている服によっては摩擦音が大きいものもあるため、あまり音が出ないような服や靴を着て行こう。

自分が持っている機材や道具についての知識

自分のカメラのスペックをしっかりと把握しておこう。実際の撮影中にて問題の原因となりやすいのは連続撮影可能時間と、動画の設定である。

カメラはモノによっては30分しか撮れないものや、時間が無制限になっているものもある。出し物の長さにもよるが、事前にタイムテーブルとカメラの仕様を勘案してから撮影するようにしよう。カメラを定点で回しっぱなしにしておいた結果、途中までしか撮れていなかったという事態が発生する危険性がある。

動画の設定については、AVCHD・MP4等のフォーマットや4K・HD等のアスペクト比、フレームレートといったいくつかの項目がある。また、SDカードにもSDHC・SDXCなどいくつか種類があり、記録可能な容量やフォーマットが異なる。

容量の変化はわかりやすいが、フォーマットの違いは撮った動画が分割されて保存される等の細かい違いを生む。アスペクト比やフレームレートが上がるほど動画の容量も大きくなっていくため、自分の持っている道具ではどれくらいの長さが撮れるか、どこまで画質を上げられるか等を考慮して計画を練っておこう。

動画を撮影する際の位置取り

折角良い機材を持って、演者が素晴らしいパフォーマンスをしても撮影の位置取りが悪ければワクワクするような映像は撮れない。

位置取りについてだが、前もって確かめておかなければならない条件がある。

 

1つ目は、演者が画面から切れずに撮ることができる場所であること。

撮影する目的のものが画面に収まっていなければ結局意味がない。重要なのは演者の動線である。ステージ上のどれくらい端の方まで演者が動くか、どれくらいの範囲を映しておけば全てが画面内に収まるかという幅の「最大値」をチェックしておくと失敗がない。

2つ目は、ステージや舞台の構図が安定して見える場所であること。

左右どちらかから撮りたいという意図があるのであれば構わないが、そうでない場合は中央からステージを捉えられるような位置が無難で良いだろう。

3つ目は、他のオーディエンスとステージが被らない場所であること。

これは少し難易度が高めだ。その会場が座って見る所なのか立って見る所なのか、前にいる人の身長がどれくらいなのか、カメラの前を人がどれくらい通る位置取りなのか等、事前に想定しておかなければならない点が多い。

カメラを置く位置を仮決定したら、試しにビデオを回した状態でカメラの前の場所・席に行ってみること。それを踏まえてステージがどのように映るかをチェックしよう。

4つ目は、他の人にとって迷惑にならない位置であること。

これはとある会館においてオペラを撮影した時の話だ。映画館のように横一列に席が連なっているホールであったのだが、中央の列の中央の席を確保しておいた結果、席を立って左右どちらかに抜ける場合にひたすらお客さんに謝りながら移動したことがあった。

また、バンドのライブの際には人がいない場所がちょうど機材の出ハケのための通路であったために少し邪魔になってしまったということもあった。そこまで大きな問題にならない程度なら周りの人間に事情を説明したり、謝ったりしてなんとかしてもらおう。

5つ目は、ノイズが少ない場所であること。

というのも、場所によっては空調の音が直で当たることがあり、これが余計なノイズを生み出してしまう。また、近くにいる人が咳をやたらする人だったり、カメラのシャッターをやたら切るような人だったりすると雑音が多く入ってしまう。中々不安定な要素であるが、できる限り回避できる要因は回避するように。

撮影中に気を配ること

使う機材にもよるが、自分の指が映り込んだり、自分の鼻息等の余計なノイズを発したりしないように気を付けよう。バッテリーやSDカードの容量の残量にも気を配ること。

撮影に夢中になっていると、自分の動きが他の人の邪魔になっていたり、物にぶつかったり、転んだり等の事故が起きる可能性もある。定期的に周りの状況を確認するようにしよう。

撮影時間が長すぎると目や頭、足腰が痛くなる等の健康への悪影響を及ぼすことがある。あまり長時間画面やファインダーを見ずに適度に休憩するようにしよう。

撮影者が1人の場合

演者が複数居て自分が撮影したい対象がハッキリ決まっている場合は気にしなくていいが、出来るだけ全体が画面に映りこむように意識すること。

また、バンドのライブ等では両端にスピーカーがおいてあるのに、片方しか映っていない場合等は非対称であるため不安定に感じる。演者が画面の左右上下に偏りすぎることなくバランスの良い構図になるように撮ろう。

カメラワークに拘る場合はカメラ2台で異なるアングルから撮影するのが効果的だ。基本的には何かアクシデントがあった時に備えて1つを定点で全体を映すように撮り、もう1つのカメラは自分で操作してアップで対象を撮影する。バンドやオーケストラならソロの部分、オペラ等の演劇ならセリフを言うタイミングなどを把握しておくと、より良い映像が撮れる。

撮影者が2人以上の場合

2人の場合はカメラを3台使って撮影することが可能になる。これも上記のように基本はカメラ1台を引きで回しっぱなしにしておき、それぞれ違うアングルから撮る。

人数を活かしたより効果的な撮影をするために、事前に2人で相談してカメラで追う対象を決めておくといい。また、一定時間ごとにターゲットを変える等すると、同じ対象でもさらに複数のアングルの映像ができるため、より本格的な動画を作ることができる。

まとめ

全てを考慮するのが難しいとは思うが、やはり動画の撮影は事前の準備の量が映像の良さに比例するといっても過言ではない。場所取りは撮影の大きなウェイトを占めている。場所取りには労を惜しまず、時にはちょっと強引にやっていこう。一度撮影が始まったら、出来るだけ気を抜かず、大事な局面はしっかり画面に収めていこう。